カンカン通り

雨上がりまだまだ待ちぼうけ

 駆け寄る言葉に街筋ぼやけてゆく

 

 

いついつよりも 少し早く寄り添いたいからペダルを漕ぎ

 稲穂並木道 後ろ風でさらに君は強く僕の後ろを掴む

 

 

カンカン通り 二人の声だけで

 東雲の時 何度も踵を返した道

 

 

あなたの言葉にさんざめいた

『このままどうか 遠くまで行こう』

 

少しごまかした返事をして

照れたあなたの横顔の後ろで笑う

 

 

カンカン通り 二人の声だけで

東雲の時 ゆっくり踵を返した道